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【重要】不登校と潜在意識について

不登校の子が学校に行けないのは、潜在意識が大きく関わっています。

不登校や引きこもりのほとんどは、無意識=潜在意識にストレスとプレッシャー、嫌な思いを抱えてしまっています。

子供自身の一生懸命の努力や考えはこの無意識の本能には手が届かず、顕在意識で学校へ行こうといくら努力しても潜在意識がそうさせてくれません。

マズローの欲求五段階における、学校や会社に行く社会的欲求を満たす前に「安全・安心の欲求」があります。

子供が無意識にストレスとプレッシャー、嫌な思いを抱えていると、潜在意識は自己防衛本能からその不安や恐怖から自分を防衛しようとします。

そのため、不登校から完全に回復するためには子供のストレスとプレッシャー、嫌な思いを取り除くまたは大幅に軽減してあげる、リラックスを増やすことが大切です。

今回は「不登校と潜在意識について」、潜在意識の正体と、親の潜在意識と自己肯定感の影響を含めて解説していきます。

1.前日は行く気でも当日行けなくなるのは潜在意識のせいだった!

身体が動かない、頭が痛いなどの理由で学校に行けないのが不登校生の一般的な特徴です。

行くと言ったのに行かないのは嘘をついているわけではなく、明日は行くと言った瞬間から翌日への不安や緊張を抱え、当日朝には身体が言うことをきかないのです。

これには潜在意識が大きく影響しています。

前回「不登校でゲームバカほど将来性あり【Z世代トレンド】」の中で、不登校初期の「休ませる期間」では、子供の心の状態は元気やエネルギーがなく、外出を嫌い家に引きこもることが多く、会話が少なく自分の殻に閉じこもりがちと言いました。

この頃の子供の心の状態はストレス、プレッシャー、嫌な思いを抱えてしまっていて、子供の潜在意識の中ではストレスなどマイナスのことばかり渦巻いているため、無気力・自己否定感・劣等感を強く感じています

子供の潜在意識下でのストレスを軽減するためには、子供が不登校になった親がやってはいけないNG行動、学校に行けない理由などの質問、先回り行動、学校に行きなさいなどの命令、注意などは絶対やめてください。

子供の心を休ませてリラックスを増やすためには、親の価値観ではなく子供の価値観に100%寄り添い、子供の意見を聞くことで「安全・安心の欲求」を少しずつ満たしてあげることが大切です。

不登校の子供の中には、完璧主義でプライドが高く自分の弱さを受け入れられない子、感受性が強い子、他人と比較ばかりする子などが多い

中学や高校進学時に自分より優秀な子がいることを受け入れられない、つまらない勉強をする時に他の子よりも5倍くらい苦痛を感じやすい、成績や運動能力など他の子に劣ることが許せないなど、自己受容ができない子が不登校になりやすいのです。

子供が不登校なのは「学校の居心地が良くない」からです。外出を嫌い家に引きこもるのは「自分の部屋、家が居心地が良い」から、家でゲームばかりするのは「ゲームが居心地が良い」からです。

ゲームは子供のストレスを一時的にせよ解消し、命を支えてくれています。

ゲームをとりあげるのではなく、他に居心地の良い場所や楽しめるものを親子で一緒に見つけることが大事です。

小学6年後期から不登校になった自分の息子の場合、不登校初期の頃は1ヶ月以上一度も外出せず、勉強は一切せず、ゲームをしているかタブレットでYouTubeを観ているかの生活でした。

父親である私が話しかけても「忙しい、ムリ」が口癖で、自分の殻に閉じこもっていました。

「自分のことを親はわかってくれない」「ストレスを紛らわすためにゲームをしているのに」といった気持ちが息子の本心だったのでしょう。

息子が親に話しかけやすい環境を作ることを心がけてからは、家族で一緒にマインクラフトなどゲームをやったり、料理や旅行などで共同作業をしていく中で、息子のストレスは減っていき現在は回復期間にあります。

 2.潜在意識の正体

人間の意識には、はっきりと認識できる、起きている時の意識である顕在意識と、認識できない、夢を見たり眠っている時の意識である潜在意識の2つがあり、認識できる顕在意識はわずか3%で、残り97%は潜在意識と言われています。

石山喜章著「世界が一瞬で変わる潜在意識の使い方」の中で、「ノジェスの潜在意識5階層」が出てきます。顕在意識である表情、言葉、行動に対して、潜在意識には思考、感情、イメージ(概念)、エネルギー、アイデンティティの5つがあげられます。

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潜在意識の一番深いところにあるアイデンティティ(自分自身をどう思うのか)によって、エネルギーやイメージがつくられ、そのイメージに応じて考え・感情が生まれてきます。

この潜在意識の考え・感情が顕在意識の表情・言葉・行動を生み出しています。

不登校の子は、まずそのアイデンティティ自己否定感、劣等感、無気力に覆われている自分自身を受け入れられないことが多く、エネルギーや気力がほとんどない状態です。

過去の経験、体験からくるイメージストレス・プレッシャー・嫌な思いが強く感情不安・恐怖が占めており思考どうせ学校に行こうと思っても行けないネガティブな考えが強いです。

表情人をにらみつけるような対人不信感に満ちていて言葉「ムリ」「忙しい」「行かない」の否定語がほとんどで、行動完全引きこもり、家の中や自分の部屋の狭い空間の中でゲームばかりしている半径5メートルの狭小空間の住人です。

ここで潜在意識の5階層を実例で説明します。

不登校の子は友だちから「明日は卒業記念写真の撮影会があるから学校に来いよ」と言われた。

潜在意識の思考レベルでは「友だちから誘われたし、卒業記念写真の撮影日だから頑張って行かなきゃなあ」

感情レベルでは「クラスの皆と会えるのは楽しいけど、最近行ってないから俺どう見られているか不安だなあ」

イメージレベルでは「クラスの皆が集まるのか、前みたいな嫌な思いはしたくないなあ」

エネルギーレベルでは「行けるかどうか不安だなあ、最近朝起きれないし」

アイデンティティレベルでは、「悩む位なら行かない方がいいか、面倒臭いし怖いから」

このような表現回路で、友だちから誘われても潜在意識が「学校に行く=怖い」という判断から学校に行かせない方向に導いてしまいます。

不登校の子にとって一番大きな壁となるのはは虫類脳=自己防衛能力で、全ては潜在意識によってコントロールされています。

それでは、どうすればこの潜在意識の暴走を抑制することができるようになるのでしょう?

不登校の子が十分に時間をかけて心を休めて、エネルギーの栓をしっかりとしめて、自分は生きているだけで親や親族や友だちに価値を与えられる存在なんだと気づく存在承認ができるようになります。

その上で次に、「やろうと思った」「自分を成長させようと思った」などの成長意欲の表れである意識承認ができるようになります。

自分の好きなことややりたいことなどメリットを広げていくと不安などのデメリットが相対的に小さくなっていき、「少しできた」「チャレンジできた」など成果は出なくてもやれた自分への行動承認ができるようになってきます。

ここまでくれば、後は好きなことややりたいことを広げていきながら、限定登校や少しずつの学習を経験していき、徐々に自立期間に向かっていきます。

アイデンティティは「まいっか」という自己納得感が芽生えエネルギーは気力が充実して高い波動を維持してイメージは恐怖や不安は思い込みに過ぎないことを悟り学校は好きな先生と友だちがいたら楽しいと感じます

感情は好きな友だちやコミュニティにいるのは安心できる、思考は先生や親、友だちが支えてくれるなら少しずつ頑張ってみようといった前向きな好循環に変わっていきます

大事なのは、不登校の子が今までの挫折経験から十分に時間をかけて自ら納得して自己承認のハードルを駆け上がっていくことは高校、大学、社会人になってもブレない自己イメージやアイデンティティを形成していくことに繋がっていることです

その意味では、不登校の経験から早い段階で自分に向き合うことは決して無意味ではありません不登校の経験で一番大事なのは、学校に行くことではなく、子供が一生を充実して送るためのたくましさ、自信、スキル、覚悟を獲得することです

3.親の潜在意識と自己肯定感

不登校の子はなぜ自分の潜在意識にネガティブなストレス・プレッシャー・嫌な思いを抱え込んでいるのだろうか?

不登校の原因で最も多いのは「わからない」です。子供が不登校になった要因には実に様々な複合要因が絡むため、どれがメインの原因か特定するのは難しいです。

親の過去の両親との関係、親の潜在意識、親と子の関係、親の自己肯定感、学校での先生や生徒とのやりとり、友人との関係など様々です。

この中でもよく不登校の原因として指摘される親の潜在意識と自己肯定感について解説していきます。

私たち親は、今現在に至るまで様々な経験を行ない、その経験を自分の潜在意識に蓄積しています。

自分の親との関係、親が幼い頃から学生・社会人を経て培ってきた概念、親の自己肯定感など全てが子供のアイデンティティ形成には大きな影響を与えています。

親が幼い頃に自分の両親の接し方に愛情不足・スキンシップへの欲求を感じていたとか、親が幼い頃から抱いていた嫌いなら無理して学校なんか行く必要ないとか、親のどうせ頑張っても上には上がいるから無理しない方がいいといった価値観など、親の潜在意識や価値観は全て子供に間接的ながら伝わるのです。

例えば私自身について言えば、顕在意識ではほぼ100%前向きで鈍感力が強くうつとは全く縁がない自分だと思っていたが、自分の過去の内面を分析してみると、幼い頃父を亡くした経験から「自分にとって大事なものはいつも失われる」という喪失感=失なう不安感が存在していました

自分のこの潜在意識が息子にも多少なりとも影響していると思うと、因果を感じざるを得ません。

自己肯定感についても同様です。

親が、自分のパートナーや子供、会社での人間関係や仕事に対して、絶えず不安を感じていたら、それは自身の潜在意識を通して子供の潜在意識にも不安意識を伝染してしまいます。

「【重要】子供が不登校になった親が最初にやるべきこと」でも言いましたが、親自身がやりたいことをやり楽しく生きることが一番です。親御さんが子供から精神的に自立して、子供以外のことに関心を向けるのが大切です。

親が好きなことをして楽しそうにしていれば、子供も自分の好きなことに没頭して自然に楽しくなります



4.子供の自己肯定感

不登校の経験とは、親の潜在意識や自己肯定感の影響を含めて、自分の潜在意識という内面との葛藤を早くから経験して、どん底から徐々に自分を取り戻す自己承認ストーリー、リバイバル物語を体験することです。

大なり小なり大学生や社会人で味わう挫折を中・高生で早めに経験したと思えばいいわけです。

40才~64才の引きこもり者の内閣府調査では、小・中・高の不登校がきっかけと答えた人はわずか8.5%です

同じく19才以下で引きこもりが始まったと答えた人はわずか2.1%です

自己承認のハードルである、存在承認を乗り越え、意識承認及び行動承認をクリアして、最終的に成果承認までたどり着いた子供は、鋼メンタルとは言いませんが、確かな自信と自己肯定感を築き自分の進むべき道を突き進んでいます

また、お子さんが不登校になった初期段階でどのように接していくべきかに関しては、詳しくは「【重要】子供が不登校になった親が最初にやるべきこと」にて解説していますので、そちらをご覧下さい。

このブログが少しでもあなたに気づきを与えられ、お役に立てたなら幸いです。

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